| 郷倉和子の現況 第10回 | |
| 秋には立派な菊の懸崖を頂き土間に入れたり外に出したりしながら鑑賞していました。 | |
| 「日本の職人さんは技ありですごいね」と脱帽していました。「和子証言」 | |
![]() 菊の懸崖 |
![]() 写生 |
| 秋、和子の楽しみの一つにバードウオッチングがあります。萩の花が満開に なる頃、家 | |
| の縁側の近くに植えられている萩に集う小鳥たち、小枝から小枝に遊ぶその姿を障子ご | |
| しからそっと見て楽しんでいます。世田谷とは思えぬほどいろいろな野鳥がやってきま | |
| す。一説によると奥多摩から飛んでくるそうです。 今年の庭の紅葉は「もみじ」がとて | |
| も鮮やかで印象的だったようです。 | |
| 12月の中旬、葉の落ちきった梅の木を見て廻ることも楽しみの一つのようで す。「来年 | |
| はどんな花をつけるのかね」と言わんばかり、和子の様子が印象的でした。 | |
| 恒例のお正月行事を終え、1月14、15日、天気予報は山梨晴天とのことで したので | |
| 一泊で韮崎からの冨士山観賞に出かけました。日の出前の富士山は仄暗い冷気に包まれ | |
| ていましたが、ある一瞬から空一面、黄金に染まり富士山の左方向から朱色と金色を混 | |
| ぜ合わせたような色の太陽が姿を現しました。その間10分ぐらいでした。和子はスケッ | |
| チするのも忘れてただ見入っていました。「富士山は神山だね」和子証言 | |
| 春の院展には昨年に続いて「花の精(二)」を制作しました。 木喰上人が制作された | |
| 如来像に紅白梅を添えた作品。如来像も紅白梅も同じ立ち位置で響きあっている世界を | |
| 表現したかったのか? | |
![]() 第64回春の院展「花の精(二)」 |
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| 6月上旬に対談特集「大村智と郷倉和子」が女子美術大学、同窓会から発行されました。 | |
| 「大村先生は優しい口調の中に鋭い洞察力を秘めた質問をされ、緊張することしばしばで | |
| した。」「和子証言」 | |
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| 第10回 2009年6月20日発行 | |