郷倉和子の現況 第17回
 
 今年の1月は日照時間が多かったようですが寒気が強かったせいか梅の花は2月上旬
から咲き始め、3月の初めまで例年に比べるとかなり時期的にずれたようです。「梅は
寒中に咲くからより美しく見える」(和子証言)
 今年の春の院展には「春へ」と題した、春を待ち望む鯉に梅の枝を配した作品を描き
ました。
 

第六十六回春の院展「春へ」
 
 「私が若い頃のことですが新潟県の妙高高原に父のアトリエがあり、その隣のお宅
ある大きな池には温泉の余り湯で育てている鯉が沢山生息していました。暇さえあれば
お隣に行き良くスケッチした記憶があります。特に錦鯉の美しさにみとれたものです。
また寒い時には動かずじっとしている鯉もなかなか精悍でした。「和子証言」
 
 5月から秋の院展の準備に入りました。今年は以前から描きたかった空の様子がテー
マです。「屋根と梅花を最小限に配し、私なりの空を創造してみたい」「和子証言」
 それにしても今年の夏は暑すぎます。8月7日以降は暑くて仕事にならないと和子は
しばらく夏休みをとりました。
こんな事で会期に間に合うのでしょうか。心配です。
 

「富岳紅白梅」
 
 
 
 
第17回 2013年8月28日発行
 
 
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