郷倉和子の現況 第18回
 暑気あたりで疲れた和子は8月に暫く休息をとりましたが今年は5月から制作に入っ
たのでそれほど無理なく作品を仕上げることができたようです。以前から出品画に空の
様子を描きたく準備はしていたようです。できばえはどうだったのでしょう。
ともかく院展の出品作が出来、ひとまず安堵した様子でした。

第98回院展「空へ」
 白寿記念「郷倉和子展ー心の調べー」が富山県立近代美術館で2013921日より11
24日まで開催されました。初期から晩年までの作品を一同に会する回顧展、20日のオー
プニングには出席するのを楽しみにしていた和子でしたが高齢と遠方ということで家族
の者に止められ出席を断念。来館された皆様にはビデオレターで和子の近況をお伝えし
ました。お陰様で会期を通して約8000名の方々にご覧頂きました。富山県立近代美術館
ならびに関係者各位に大変お世話になりました。自分の回顧展を自分の目で見ることが
出来なかった和子ですが図録を見ながら一生忘れる事のない素晴らしいプレゼントを頂
きましたと大変喜んでいました。「本当に有難うございました。」(和子証言)

テープカット

ビデオレター
 今年は夏が長く感じられ、何時 、秋になり、何時、冬が到来したのか、あまり定かで
ないような気がします。12月の中旬より寒さが厳しい日々が続きました。「寒いね。
のせいかね。」(和子証言) 今年も僅かとなりました。この一年も筆を持ち仕事が出
来ましたこと感謝の一年でした。
 元旦は穏やかで暖かさを感じる良い一日でした。和子はお正月しか味わえぬおせちを
小皿にとり楽しみながら味わっていた様子がとても印象的でした。
「庭の梅は咲き始めたかい」この時節になると梅が気になってしょうがないようです。
5日から仕事場に入り春の院展出品画の制作を続け始めました。
第18回 2014年1月15日発行
 
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