郷倉和子の現況 第21回
  百歳で迎えたお正月、和子の得意なお手玉やおはじきを家族の者と楽しんでいました。
たわいのない事で喜ぶ和子の笑顔が印象的でした。
 昨年から取りかかっている春の院展の制作は新年の松がとれてから微調整にはいりま
した。今回も「宙と共に」のシリーズが続きます。描いているのは梅の枝、鯉、水面に
写る雲ですが何を描きたかったのでしょう。
和子の心境なのだと思います。

第70回春の院展「宙と共に」
 郷倉和子百寿記念の展覧会「百寿の梅展」が3月7日から5月10日まで香雪美術館
で開催されました。朝日新聞社創設者村山龍平氏によって収集された日本の優れた美術
品(重要文化財・重要美術品を含む)を展示するために設立開館されました。このよう
な由緒ある美術館において開館以来42年の歴史で番目、 1万4千余人もの皆様に私の
作品をご覧頂けました。「光栄なことです」(和子証言)
 5月から秋の院展制作が始まりました。引き続き「宙と共に」のシリーズです。描く
イメージはしっかりあるようですが高齢のため体力が続かず少ししか進まぬ苛立ちが
募っているようです。失敗せず無事に制作が終了する事を願うのみです。
第21回 2015年6月24日発行
 
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